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電通、労働基準法違反の罰金50万円は安い??

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電通、労働基準法違反の罰金50万円は安い??

昨今、とても残念なニュースが流されています。

それは、長時間労働による過労死や自殺です。

 

また、電通においても労働基準法違反で50万円の罰金が裁判所で言い渡されました。

そこで、ニュースなどでは「50万円の罰金は安すぎなのでは?」

 

という意見が見られます。

そこで、労働基準法の罰則について調べて見ました。

 

電通、労働基準法違反の罰金50万円は安い??

 



労働基準法の罰則について

もっとも重い罰則は「強制労働の禁止」違反!!

まず、労働基準法の中で一番罪が重いのが「強制労働の禁止」を違反した時になります。

 

労基法 第5条(強制労働の禁止)
使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。

詳しくはこちらをご覧ください→ 労働基準法:総則2

 

上記のような条文になっており、暴行や脅迫、監禁などの手段によって無理やり労働させることになります。

この場合の罰則は「1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金」となっています。

 

電通は労働基準法 32条(労働時間)違反の罪に問われました

では、今回の電通の場合はどうでしょうか?

 

実はご存知の方も多いとは思いますが、いわゆる残業(法定外労働)をするには法36条に基づく、

36協定と呼ばれる労使協定を結ばなければなりません。

(36協定についてはこちらを参考にしてください→ 労働基準法:労働時間5 )

 

もちろん、電通の場合は36協定違反なのですが、

この労使協定で定めた36協定を違反しても罰則は設けられていないんです。

(第36条1項の坑内労働における労働時間の延長は罰則あり)

 

そこで、労働基準法で定められた「法定労働時間を超えて労働した」という

法32条(労働時間)違反となるのです。

 

電通に対する50万円の罰金とは?

ここで、社労士試験のために勉強をしたことがある人は頭に???がつくのではないでしょうか?

法32条違反の罰則は「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」となっており、

50万円の罰金というのは当てはまらないんです。

 

そこで、調べて見たところあるインターネットの記事の中に

今回の電通は4人分の労働時間違反があったため、30万円×4 = 120万円以下の罰金までいけるというのがありました。

そのため、50万円の罰金に処することができるのだということです。

(インターネットの情報なので、正解なのかどうかはわかりませんww)

 

電通への罰金は安い??

最後に、世間で言われている労基法違反の罰金が安いことについてです。

確かに、個人的には電通という大企業に対して50万円の罰金で済むというのは、

これまで、繰り返し労基法違反をやっており自殺者まで出しているので安いという感覚はあります。

 

でもね!!

労働基準法違反というのは、

刑事事件なので労働基準法で定められた範囲でしか罰則を科すことができないのも確かです。

 

それが法治国家であり法律だからです。

それに、労働基準法というのは企業のような法人だけでなく個人事業主や企業内の上司など

使用者に対して罰則を科します。

 

つまり、個人に対しても同じ罪に問われれば50万円の罰金になるということです。

だからこそ、法人に対して罰則を重くするには労働基準法を国会で改正しないといけないというわけです。

 

もちろん、ご遺族が電通に対して民事訴訟を起こして億単位の賠償を求める

みたいなことはできますよ。

 

あるSNSで個人の方の意見として

「電通に対して50万円の罰金で済むのは裁判所が電通を怖がったからだ!!」

みたいなことを書いている人がいましたけれども、

 

それは絶対ない!!ww

 



 

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