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労働基準法:労働時間7

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労働基準法

労働基準法のみなし労働時間制についてです。

 

労働基準法:労働時間7

 





⑫ みなし労働時間制

[1] 事業場外労働(法38条の2)

① 労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定しがたいときは、所定労働時間労働したものとみなす

ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす

② 前項ただし書きの場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間を同項ただし書の当該業務の遂行に通常必要とされる時間とする。

③ 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届けなければならない。

※ 事業場外労働のみなし労働時間制について、労使協定で定めた通常必要とされる時間が法定労働時間を超えない場合には、協定を所轄労働基準監督署長に届ける必要はない。

 

[2] 専門業務型裁量労働制(法38条の3)

① 使用者が当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表するものとの書面による協定によりり、次に掲げる事項を定めた場合において、労働者を対象業務に就かせたときは、当該労働者は厚生労働省令で定めるところにより、協定で定めた時間労働したものとみなす。

  1. 業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務(対象業務という)
  2. 対象業務に従事する労働者の労働時間として算定される時間(いわゆるみなし労働時間
  3. 対象業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し、当該対象業務に従事する労働者に対し使用者が具体的な指示をしないこと
  4. 対象業務に従事する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること
  5. 対象業務に従事する労働者からの苦情の処理に関する措置を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること
  6. その他、厚生労働省令で定める事項

② 使用者は厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない

対象業務

イ)新商品、新技術の研究開発又は人文科学、自然科学の研究の業務

ロ)情報処理システムの分析又は設計の業務

ハ)新聞、出版の取材若しくは編集、放送の取材若しくは編集の業務

ニ)いわゆるデザイナーの業務

ホ)プロデューサー又はディレクターの業務

ヘ)その他厚生労働大臣の指定する業務

1日の労働時間を9時間と労使協定で定めた場合、1時間分の割増賃金が必要になる

 

[3] 企画業務型裁量労働制(法38条の4)

賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(いわゆる労使委員会)が設置されたじぎょうじょうにおいて、当該委員会がその委員の5分の4以上の多数による議決により次に掲げる事項に関する決議をし、かつ、使用者が、厚生労働省令で定めるところにより当該決議を行政官庁に届け出た場合において、決議で定められた範囲に属する労働者を一定の対象業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、決議で定めた時間労働したものとみなす。

  1. 対象業務
  2. 対象労働者
  3. 対象労働者の労働時間として算定される時間(いわゆるみなし労働時間
  4. 対象労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康又は福祉を確保するための措置を当該決議で定めるところにより使用者が講じること
  5. 対象労働者からの苦情の処理に関する措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること
  6. 対象労働者の同意を得なければならないこと及び同意をしなかった労働者に対して解雇その他不利益な取り扱いをしてはならないこと
  7. その他、厚生労働省令で定める事項

① 労使委員会の要件

いわゆる労使委員会とは、「賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、業務主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る)」をいうが、具体的には次の要件に該当するものでなければならない。

イ)当該委員会の委員の半数については、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合、当該労働組合がない場合は労働者の過半数代表者に任期を定めて指名されていること。

ロ)当該委員会の議事について、議事録作成され、かつ保存されているとともに、当該事業場の労働者に対する周知が図られていること

ハ)その他、厚生労働省令で定める要件を備えていること

 

② 対象業務

事業の運営に関する事項についての

企画
・立案
・調査
・分析

その業務の遂行の手段、時間配分の決定等に関して、使用者が具体的な指示をしない業務

 

③ 対象労働者

対象労働者は、対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者でなければならない。

 

④ みなし労働時間

対象労働者の1日の労働時間について、具体的な労働時間を定めることが必要である。

 

⑤ 対象労働者の同意の取得及び不同意者の不利益取扱いの禁止

企画業務型裁量労働制の実施に当たっては、労使委員会において、対象労働者の同意を得なければならないこと及び同意をしなかった労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないことを決議しなければならない。最終的には同意した労働者のみが対象労働者となる。

 

⑥ 決議の届出

使用者は労使委員会の決議を、行政官庁(所轄労働基準監督署長)に届け出なければならない。企画業務型裁量労働制の決議は、届け出ることが効力発生の要件となっており、届出をしない限り実施できない。

 

⑦ 指針の公表

厚生労働大臣は、対象業務に従事する労働者の適正な労働条件の確保を図るために、労働政策審議会の意見を聴いて、労使委員会が決議する事項について指針を定め、これを公表する。

 

⑧ 定期報告

使用者は労使委員会の決議が行われた日から起算して「6箇月以内に1回、及びその後1年以内ごとに1回(当分の間、6箇月以内ごとに1回」対象労働者の労働時間の状況並びに当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置の実施状況を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

 

⑨ 協定代替決議

労使委員会が設置された事業場においては、その委員の5分の4以上の多数による決議によって、労使協定に代わる決議(いわゆる協定代替決議)を行うことができる。

協定代替決議による場合、本来は行政官庁への届け出が必要であるものについても、原則、その届出義務が免除される。

 



 

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